ふるさと納税、ワンストップ特例と確定申告どっちを選ぶ?医療費控除で申告すると特例は無効になる

ふるさと納税で税金を差し引いてもらう方法は、ワンストップ特例と確定申告の2つです。給与所得者の多くは申請書を送るだけのワンストップ特例を選びますが、医療費控除などで確定申告をすると特例が無効になります。どちらを選ぶべきかを、法令と国税庁・総務省の案内で確かめます。
2つの方法を表で比べる
| 項目 | ワンストップ特例 | 確定申告 | 違い |
|---|---|---|---|
| 使える人 | 確定申告が不要な給与所得者等で、寄付先が5自治体以内 | だれでも | 確定申告は条件なし |
| 手続き | 寄付先に申請書を送る(自治体ごと) | 税務署に確定申告書を出す(e-Taxも可) | ワンストップは書類を送るだけ |
| 期限(2026年分) | 2027年1月10日必着 | 2027年2月16日〜3月15日 | ワンストップの方が早い |
| 控除のされ方 | 全額が翌年6月以降の住民税から | 所得税の還付と、翌年の住民税の減額 | 確定申告は一部が還付で戻る |
| 寄付先の数 | 5自治体まで | 制限なし | 6自治体以上は確定申告 |
総務省によると、ワンストップ特例では所得税からの控除は行われず、その分も含めて翌年の住民税から減額されます。差し引かれる合計額は、どちらの方法でも基本的に変わりません。
ワンストップ特例が無効になる4つのケース

地方税法の附則第7条は、次の場合にワンストップ特例の申請を「なかつたものとみなす」と定めています。
- 確定申告をしたとき(住民税の申告書を出したときも含む)。
- 確定申告が必要な人になったとき。
- 申請した自治体の数が5を超えたとき。
- 翌年1月1日の住所が申請のときと違う市区町村になり、変更を届けなかったとき。
とくに注意したいのが1つ目です。医療費控除や、住宅ローン控除の1年目は年末調整では受けられず、確定申告が必要です。その確定申告をした時点で、ワンストップ特例は無効になります。
確定申告を行う方は、ふるさと納税ワンストップ特例の申請が無効となるため、ワンストップ特例の申請をした分も含めて寄附金控除額を計算する必要があります。
出典:国税庁「還付申告に当たっての注意事項〜給与所得者用〜(令和8年分)」(2026年10月10日確認)
つまり、ワンストップ特例の申請書を送った寄付も、確定申告書に全部書き直す必要があります。書き忘れると、その分は税金から差し引かれず、寄付した金額がまるごと自己負担になってしまいます。寄付先から届いた寄附金受領証明書は、申告が終わるまで捨てずにとっておきましょう。
確定申告するときの手続き
- 必要な書類:寄付先の自治体が発行する寄附金受領証明書。ポータルサイトなどが発行する「寄附金控除に関する証明書」を代わりに使うこともできます(国税庁)。
- マイナポータル連携:e-Tax で申告するときは、寄付の証明書のデータをマイナポータル経由で取り込み、申告書に自動で入力できます。
- 期限:2026年分の確定申告は2027年2月16日から3月15日。還付を受けるための申告は、2月15日より前にも出せます。
どちらを選ぶ?
| こんな人 | 選ぶ方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 会社員で年末調整だけで終わる。寄付先は5自治体以内 | ワンストップ特例 | 申請書を送るだけで済む |
| 医療費控除や住宅ローン控除の1年目で確定申告する | 確定申告 | ワンストップ特例は無効になるので、全部を申告に含める |
| 寄付先が6自治体以上 | 確定申告 | ワンストップ特例は5自治体まで |
| 副業や個人事業で確定申告が必要 | 確定申告 | 確定申告が必要な人は特例の対象外 |
副業がある人の上限の考え方は副業・個人事業主の上限、年末の締め切りは12月の駆け込みにまとめています。
ふるさと納税シミュレーター控除上限額を簡単計算出典
出典:地方税法(e-Gov)、総務省「税金の控除について」、国税庁「還付申告に当たっての注意事項〜給与所得者用〜」、国税庁 No.1150「一般的な寄附金に関する寄附金控除」、国税庁 No.1155「ふるさと納税」、国税庁「給与所得者の方へ」。確認日は2026年10月10日です。
