年末調整ではできないこと|医療費控除・ふるさと納税・住宅ローン1年目は確定申告、書き忘れは1月末まで直せる

会社員の税金は、多くの場合年末調整だけで精算が終わります。ただし、年末調整では受けられない控除があり、その分は自分で確定申告をしないと税金は戻りません。対象になるケースと、申告の期限をまとめます。
年末調整では受けられない控除

| 控除 | 対象になる人 | 必要なもの | 年末調整との違い |
|---|---|---|---|
| 医療費控除 | 家族分も含め、医療費が年10万円(総所得等200万円未満ならその5%)を超えた人 | 医療費控除の明細書 | 年末調整では書く欄がない |
| セルフメディケーション税制 | 対象の市販薬を年1万2,000円を超えて買った人 | 明細書と健康診断などの取組の記録 | 医療費控除とはどちらか一方 |
| 寄附金控除(ふるさと納税) | 6自治体以上に寄付した人、ワンストップ特例を使わない人 | 寄附金受領証明書 | 5自治体までならワンストップ特例でもよい |
| 住宅ローン控除の1年目 | 住宅を購入して入居した年の分 | 借入金の年末残高証明書、登記事項証明書など | 2年目からは年末調整で受けられる |
| 雑損控除 | 災害や盗難などで住宅や家財に損害を受けた人 | 損害や復旧費用の領収書など | 年末調整では書く欄がない |
確定申告するとワンストップ特例は無効になる
確定申告を行う方は、ふるさと納税ワンストップ特例の申請が無効となるため、ワンストップ特例の申請をした分も含めて寄附金控除額を計算する必要があります。
出典:国税庁「還付申告に当たっての注意事項〜給与所得者用〜(令和8年分)」(2026年10月10日確認)
医療費控除や住宅ローン控除の1年目で確定申告をする人は、ワンストップ特例の申請書を送った寄付も、確定申告書に全部書きます。書き忘れると、その分は税金から差し引かれません。詳しくはワンストップ特例と確定申告どっちを選ぶ?にまとめています。
確定申告の期限
2/16〜3/152026年分の確定申告の期間2027年
5年還付申告をさかのぼれる期間翌年1月1日から
1月末年末調整を会社にやり直してもらえる期限源泉徴収票の交付期限まで
税金を戻してもらうための確定申告(還付申告)は、2月16日より前の1月からでも出せます。国税庁によると、還付申告はその年の翌年1月1日から5年間出すことができます。去年以前に医療費控除を申告し忘れていた場合も、領収書があれば申告できます。
年末調整の書き忘れに気づいたとき
- 翌年1月末まで:会社に申告書を出し直せば、年末調整をやり直してもらえます(国税庁は、源泉徴収票の交付期限である翌年1月末までは再年末調整ができるとしています)。
- それより後:自分で確定申告をします。生命保険料控除や扶養控除の書き忘れも、確定申告で取り戻せます。
そもそも年末調整の対象にならない人
- その年の給与収入が2,000万円を超える人。
- 2か所以上から給与を受けていて、「扶養控除等申告書」を出していない方の勤務先(乙欄)の給与。
- 年の途中で退職し、年末までに再就職しなかった人(一部の例外を除く)。
これらに当てはまる人は、自分で確定申告をします。令和8年分の年末調整の変更点は2026年の年末調整で変わったこと、ふるさと納税の上限は年収別の上限額で確かめられます。
ふるさと納税シミュレーター控除上限額を簡単計算出典
出典:国税庁「還付申告に当たっての注意事項〜給与所得者用〜(令和8年分)」、国税庁 No.1120「医療費を支払ったとき(医療費控除)」、国税庁 No.1129「セルフメディケーション税制」、国税庁 No.1110「災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)」、国税庁 No.2030「還付申告」、国税庁 No.2665「年末調整のあらまし」、国税庁「給与所得者の方へ」。確認日は2026年10月10日です。
出典:国税庁「還付申告に当たっての注意事項〜給与所得者用〜(令和8年分)」
